インターンに持っていって便利だったもの(理系院生編)

はじめに
2012年の8月後半、理系大学院生として2週間ほどインターンシップ(企業研修)に行ってきました。その際に持っていって便利だったもの、また逆に使わなかったもの、そして色々と感じたことをまとめてみようと思います。インターンを受ける際の秘密保持誓約のため具体的なものはぼかして書いている部分もありますが、これからインターンシップを受けようという学生の参考になれば、と思い執筆しました。


どのような職場へ行ったのか?
工学部物理工学科という学科を卒業したため、機械系の部署に受け入れて頂きました。
会社の規模としては、Wikipediaの定義『中小企業基本法[1]第二条で定義された「中小企業」に該当しない企業を「大企業」とみなすのが一般的である』に従うと、十分大企業という規模の会社です。


どのような業務を行ったのか?
製品のパラメーターを用い、解析コードを走らせることによって安全性や設計成立性を確認する業務を行いました。安全性を考慮し、十分シビアな状況でもその製品が壊れないかどうかをチェックするのですが、何重ものクロスチェックが有り、もの作りを大企業として行うということはこういうことなのか、ということが分かりました。


持っていって良かったものトップ3

ナンバ1 電子辞書

これは持っていった自分を褒めたくなりました。
参考資料は英語のものしかなく、単語をすぐに引くことのできる電子辞書は最も役に立つものでした。
私が行った部署ではネットが使えなかったのですが、インターンでは、機密保持の観点からネットが使えない会社も多いのではないかと思います。
インターンでは分からない単語(英語、日本語問わず)に多くつきあたるため、知らない言葉の概略を調べられる電子辞書は理系の長期インターンに行くなら絶対持っていった方がいいよ、と言える一品です。


ナンバ2 関数電卓

理系の必需品ですね(笑)
と言っても笑い事ではなく、理系ならば持っていった方がいいように思います。
というのも、例えば海外向けの製品を扱う場合、米英ではインチやフィートが今でも使われており、SI単位に直す際の単位の換算が非常に面倒くさいことになります。実業務を体験するというインターンの目的上、大学では意識しなかったちょっとした計算には必ず出会います。その際に単位系の変換などを簡単にやってくれる関数電卓があると非常に楽になります。


ナンバ3 少し大目の現金
これは人によると思います。が少なくとも同期がいる場合、現金は多めにあった方が良いように思います。
というのは、絶対予想以上に仲良くなるからです
3日も一緒に働いていると、どっか飲みにいこうよ、とか遊びにいこう、というのは必ずあると思うので現金は多めに持っていった方がいいように思いました。


逆に使わなかったもの
これは、クールビズ用Yシャツです。
絶対クールビズ、と言われているところはそれは持っていくべきですが、どっちでもというスタンスの企業の場合、インターン生は「いつ長袖スーツを着なければいけないか」ということが分からないため、着るに着れなく、それだったら初めから長袖スーツしか持っていかない方がいいのかなと思います。


最後に雑感
大企業は歩みの遅さというものを中小企業と対比されることが多いように思いますが、私が行った企業では合理性のある遅さであったように思います。どれくらいのチェックを行えば最も漏れなく効率よく業務を行えるか。そういったノウハウは蓄積されており、できるだけ無駄を省こうという姿勢は大企業内でも感じました。
また人材の層の厚さ、という面も見逃せない点であったように思います。例えば人材評価に良く使われる指標で英語力というものがありますが、配属先の若手の方々はTOEIC800点〜900点ぐらいが普通であり、大企業でも英語が使えない人が多い、という指摘はもう時代遅れなのではないか、と思います。
これだけ聞くと良いことだらけではないか、と思いますが、これらは裏返すと弱みにもなりえます。外からだと思いもできないほどの重厚なチェックによる歩みの遅さというのは確実に存在します。ベンチャーや研究室のような「人を信頼してある程度は進捗させる」というのはないのですね。そのためスピーディな開発をしたい人にとっては予想以上にストレスがたまるのではないか、という部分を今回身をもって体感しました。
また人材の層が厚いということはそれだけ出世などは難しくなるのではないかな、というように思いました。
思うままに書き連ねてきましたが何か参考になれば幸いです。
ではでは。