イプシロンスプリッティング

例えば、数学(物理だっけな?)の世界にはイプシロンスプリッティングという技法があり
\ddot{y} - 2y^{\prime} - y = 0
を解くときに,これだけだと特性方程式
(\lambda-1)^2=1
と縮退し、困ってしまう。(もちろんこの解はC_1e^x+C_2xe^xではあります\because元の式を満たす)(が初見では絶対思いつきません。)
ここで少しずらした方程式、
\ddot{y}-(2+\epsilon)y^{\prime}-(1+\epsilon)y = 0
を考えると、特性方程式
\lambda^2-(2+\epsilon)\lambda -(1+\epsilon) = 0
となり基本解
\lambda = 1,1+\epsilon
が見つかる。
このとき
y_\epsilon=\frac{e^x-e^(1+\epsilon)}{\epsilon}
とおくと、これも元の方程式の解です。
で、もともとεは0だったのですから、これの0への極限をとると
lim_{\epsilon \to 0}y_\epsilon = \left.\frac{df(\lambda)}{d\lambda}\right|_{\lambda=1}=xe
となりなんだか理論チックに上手く求めることができます。

例題

イプシロンスプリッティングを使って解いた場合と直感的に解を求めた場合で解が等しくなるような微分方程式を一つ考えよ。またその背景にあるものは何かを考えよ。

この考え方が微分方程式級数解を求めるときに役に立ちます。
それはまたフロベニウスの方法という話をするときにお話します。

で、話を戻すと時に少しずれている方が見えてくる範囲も広くなることもあるよ、ということを言いたいわけですね。うーん。こっからいい話にもって行きたいのに思いつかないや。